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全粒穀物の効果は1日30分の早歩きと同じ?

 精製穀物から全粒穀物へ切り替えることは、1日30分間の早歩きと同程度に体重が維持するための助けとなる可能性があることが示唆された。

 今回の研究では、40~65歳の男女81人を対象として、それぞれの必要カロリーを調べたうえで食事を厳しく管理し、体重を維持させることにした。まず、最初の2週間は全員同じタイプの食事をとらせて、各個人の体重維持に必要なカロリーを計算した。その後、被験者を全粒穀物または精製穀物のいずれかの食事をする群に無作為に割り付けた。被験者は提供された食品のみを摂取し、通常の運動を継続するよう指示された。

 その結果、全粒穀物群ではカロリーの吸収量が少なく、糞便の排泄量が多く、安静時代謝量(安静時に燃焼するカロリー)も高かった。全粒穀物群を精製穀物群と比較したときのエネルギー欠乏量は、20~30分ほど歩いて燃焼するカロリー量に相当するという。

 食物繊維の含有量が、全粒穀物では精製穀物の2倍であることが、この結果に重要な役割を果たしていると考えられるという。この研究は全粒穀物が体重減少を引き起こすのかどうかは明らかにしていないが、研究グループは「1年間で約5ポンド(約2.2kg)の体重減少になるのではないか」と話している。

 この研究は、米陸軍省環境医学研究所(USARIEM)のJ. Philip Karl氏が米タフツ大学(ボストン)博士課程在籍中に実施したもので、「American Journal of Clinical Nutrition」オンライン版に2月8日掲載された。

(HealthDay News 2017年2月8日)

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