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セミナーレポートVol.1
患者服薬フォローアップ課題解決セミナー
セミナーレポートVol.1
患者服薬フォローアップ課題解決セミナー
本レポートでは、2021年3月25日に開催されたオンラインセミナー「患者服薬フォローアップ課題解決セミナー 」の講演内容などをご紹介いたします。
セミナー概要
開催日時
2021年3月25日(木) 19:00-20:00
対象
薬局経営者、薬局管理者、薬局に勤務されている薬剤師の方
内容
第一部 服薬フォローアップ推進における課題解決に向けて
東京理科大学 薬学部 教授 鹿村 恵明 先生
第二部 SNSを活用した患者フォローアップと電子薬歴との連携
株式会社ユニケソフトウェアリサーチ
開催概要
薬機法の改正により、2020年9月から服薬期間中の患者フォローアップが義務化されました。しかしながら、薬剤師の多忙な業務環境や患者さまに必要性を感じてもらう難しさなどから、まだまだ課題が多いのが現状です。そこでユニケでは「患者さまの服薬体験を変える!患者服薬フォローを始めませんか?」と題し、課題解決をテーマとしたセミナーをオンラインで開催しました。
薬剤師業務のカギを握る服薬フォローアップ
第一部では『服薬フォローアップ推進における課題解決に向けて』と題し、東京理科大学薬学部 教授 鹿村恵明先生に講演いただきました。鹿村先生は「“対物から対人”とさかんに言われているが、これからは交付後の経過確認=フォローアップの内容で薬剤師が評価される時代が来るのではないか」と述べられ、フォローアップの重要性を強調されました。
まずフォローアップが必要な患者について、薬学的知見から指導を行う必要性がある場合はもとより、初回来局患者や処方変更のあった方、普段から薬局を利用している患者(他科受診やその予定がある患者)のほか、OTC購入者なども対象とすることを提案。また、調剤報酬の観点から見た場合、「吸入薬指導加算」「調剤後薬剤管理指導加算」「特定薬剤管理指導加算2」といった算定要件に当てはまる患者も対象であることを示しました。
具体的なフォローアップの方法については、例えば患者が胃潰瘍の場合には、痛みの程度や服薬状況などの一般的な内容に加えて、食欲の有無やその他の症状についてなど、広く声掛けをして聞き出していくやり方を紹介し、「フォローアップを特別なことと捉えず、次の来局時に聞こうと思っていることを少し早めに行うイメージで取り組めば良いのではないか」と提案されました。
そしてフォローアップを妨げる要因として、業務が忙しい(薬剤師の手間)、理解が得られない(患者の手間)、対象となる患者や具体的な内容がわからない、電話によるフォローアップでは会話をする時間帯や内容などが課題となっている現状を伝え、この解決方法としてSNSでのフォローを推奨。LINEによるフォローアップを行った場合のメリットを挙げながら、実際の薬局内での患者への声掛けとして「電話にしますか?LINEにしますか?」という二択にしてどちらかを選んでもらうやり方でなるべくフォローアップを増やしていきたいとの意向を示しました。
最後にフォローアップの重要性について、医薬品の適正使用のため、また薬局のファンを増やすため、さらにOTC医薬品などセルフメディケーションの観点でも患者一人ひとりの必要性に応じて実施すべきであると訴え、「薬局での業務効率化のためにITの活用は必須であり、LINEなど便利なツールを柔軟に取り入れていくことが大切である」と呼びかけました。
患者さまと薬剤師のコミュニケーションのために
第二部では『SNSを活用した患者フォローアップと電子薬歴との連携』と題し、弊社サービスについてお話しました。3月29日発売の患者服薬フォローサービス『フォロナビ®』は、同日に発売の電子薬歴レセコン一体型システム『P-CUBE n』に標準搭載しています。
『フォロナビ®』を使用するメリットとして、患者さまは普段使い慣れているSNSを使用し、選択形式の設問に回答するだけで薬剤師とやりとりを行う事が可能です。また、薬剤師は予約送信機能により、業務の都合に影響されずに計画的にメッセージが送信できます。加えて、東京理科大学薬学部鹿村研究室との共同研究によって作成された疾患などに関連するフォローアップコンテンツを搭載しており、電子薬歴と連携する機能によって、薬局の効率化にもつながります。
『フォロナビ®』は患者服薬フォローアップにおける【フォロー予定の作成】→【アドヒアランスの確認】→【フォローアップの実施】→【受診や来局のリマインド】まですべてのプロセスをITによってカバーします。私たちは服薬フォローアップを、進化し続ける薬剤師業務の本質と考えており、患者さまと薬剤師のコミュニケーション活性化をバックアップして参ります。
セミナー参加者の声(アンケート結果より)
Q1:今までにフォローアップした人数
Q2:フォローアップの主な確認方法
Q3:フォローアップにおける課題
・こちらが必要性を感じる患者さんと本人の認識に差がある
・断られる確率が高いので、薬剤師のモチベーション維持
・電話をかけるタイミングが難しい
・義務化されたものの、フォローアップがあまり行われていない
その他ご意見
弊社はまだ始めていないが、やはり患者同意をどう取れるのかという抵抗がありました。LINEを使う場合、フォローの流れを1人1人口頭で説明する手間があるので、店頭などで事前にみていただけるポスターや冊子があるとよい。
フォローアップが義務化されたものの、まだ方法が確立されておらず、これからどうやってフォローをしていくべきかお悩み中の方が多いようです。SNSを活用したフォローアップが課題解決に繋がれば幸いです。
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