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セミナーコラム
覚悟と義務 行政施策から考える薬剤師、薬局の今後
覚悟と義務 行政施策から考える薬剤師、薬局の今後
玉田 慎二
医薬経済社 日刊RISFAX元編集長
薬剤師、薬局を取り巻く環境は今、ダイナミックな「変化の時」を迎えている。 調剤の一部外部委託、医療DX、電子処方箋、テクニシャン制度(自動化、ロボット化)、薬機法改正(OTC薬販売制度)、アマゾン薬局、薬剤師不足(病院薬剤師、地域偏在)、細分化される薬局(健康サポート薬局、地域連携薬局、専門医療機関連携薬局、管理店舗、受取店舗)、そして24年度診療報酬改定(調剤基本料3ハ、敷地内薬局、リフィル処方箋・・・)などなど、変化のポイントは山積みだ。
覚悟と義務
〜 行政施策から考える薬剤師、薬局の今後 ~
今年度中には国家戦略特区として大阪で開始される「調剤の一部外部委託」は、その代表例。成否を含め業界が注目する事案。ただし、まず最初は一包化に限定し、かつ同一の第三次医療圏での実施というシバリが付いた。特区での実施状況を踏まえ、今後をどう読むか。薬局経営者にとって目が離せないテーマだろう。
また、流行りの「医療DX」を前面に押し出しての「電子処方箋」など、電子化を強引に進める政府のなかでの厚生労働省官僚の立ち位置も興味深い。電子化は、なかなか進まない医療機関側と、逆に先行する薬局とで好対照。マイナ保険証の行方とともに、現在のところ帰着点は見えにくい。
「薬機法改正」に向けた議論も進む。厚生労働省の「医薬品の販売制度に関する検討会」は9月にも意見をまとめ、今秋からは厚生科学審議会で詰めの議論に入る予定。スイッチOTC薬の促進が大きな狙いのひとつだが、医療用医薬品の区分にまで影響を与えかねない事案だ。厚生労働省の〝本気度〟はどこまであるのか――。
もちろん、2024年度診療報酬改定の行方は見逃せない大テーマだろう。大手チェーンをターゲットに据え2022年度改定で新設された「調剤基本料3ハ」。日本保険薬局協会や日本チェーンドラッグストア協会は猛反発し、巻き返しを窺うが、その行方は――。厚生労働省保険局医療課はなにを考え導入し、現状をどう見ているのか、さらには24年度改定で修正するのか――。
さらに、薬剤師会が問題視する敷地内薬局の点数は、24年度改定でどこまで深掘りするのか。すでに中央社会保険医療協議会には「医療機関との連携なしが6割」に達するなどとする資料も提出されている。病院内の処方箋を敷地内薬局にアウトソーシングするのかなど視点はさまざまだ。一方、22年度改定で劇的に〝新設〟されたリフィル処方箋も外せない。医療課薬剤管理官が促進に向け、次の一手を指すのか、関係者の視線を集める。
このほか、「病院薬剤師における薬剤師不足」、「テクニシャン制度=ロボット・自動化」、「細分化される薬局」など、今のテーマをできるだけ取り上げ、行政施策を解説する。講演のキーワードは『覚悟と義務』だ。
セミナー 9月27日(木) 開催
コラム筆者である玉田氏より、2024年調剤報酬改定のほか、調剤の一部外部委託・医療DX・薬機法改正(OTC薬販売制)など「変化の時」に備えて注視が必要な内容についてお話いただきます。
セミナーの詳細はこちら
筆者
医薬経済社 日刊RISFAX元編集長
玉田 慎二
法政大学社会学部卒。医療医薬関係の業界紙を渡り歩き、記事を執筆。厚生省「記者クラブキャップ」やドラッグストア季刊誌「編集長」を経て08年からの5年間、日刊『RISFAX』の「デスク」を務める。その後「論説委員」として主にコラム、解説を担当した。取材テーマは医薬分業とスイッチOTC薬など。主な著書は『医薬分業の光と影』(ダイヤモンド社)。興味は組織と個人の関係。
医薬経済社 日刊RISFAX元編集長
玉田 慎二
法政大学社会学部卒。医療医薬関係の業界紙を渡り歩き、記事を執筆。厚生省「記者クラブキャップ」やドラッグストア季刊誌「編集長」を経て08年からの5年間、日刊『RISFAX』の「デスク」を務める。その後「論説委員」として主にコラム、解説を担当した。取材テーマは医薬分業とスイッチOTC薬など。主な著書は『医薬分業の光と影』(ダイヤモンド社)。興味は組織と個人の関係。
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