
薬剤師コラム Vol.10
患者一部負担金の価値を左右する要因とは
5、6年前になると思いますが、取引していない会社から「貴社の2薬局に対して、患者さんが処方箋をFAXで自社の仕組みを使い、受け付けて欲しいと要望が入っています」と営業されたことがありました。そして説明が進むと担当者からとんでもない発言が...
施設基準の加算は薬局の通信簿
突然、その営業は「各薬局の基本料・施設基準の取得状況をWEBで案内し、調剤基本料や施設基準加算の合計金額を掲載し、患者が安い料金の薬局へ処方箋を送付することができるように案内することを考えている。」と話をした。正直、この会社は薬局業界でビジネスをする資格はないと強く思いました。
その営業には、「基本料・施設基準が取れているということは、国の施策に則り、地域に貢献している薬局です。安い薬局を勧めるということは、地域に貢献する薬局の存在を否定すること。そのことが患者のためになるのか!」と強く反論しましたが、全く理解されず、とても憤慨したことを覚えています。調剤に関する患者一部負担金の価値とは何なのでしょうか?
モノの価値に見合った値段とは
ところでみなさんが、スーパーで缶詰の買い物をするときに、気になる商品があるとします。最終的に購入するときは「モノの価値が価格に見合っているか」という判断をして、決定します。メーカーが商品の価格を決めるには「コスト基準型」「競争基準型」「マーケティング戦略型」の3つの手法が使われることが多いと思います。
